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アイテム
回復期リハビリテーション病棟に入院した 脳血管疾患患者の転帰先に影響する因子の検討
https://kawasakigakuen.repo.nii.ac.jp/records/2000200
https://kawasakigakuen.repo.nii.ac.jp/records/20002007821c7a9-7ac3-49d1-9c17-71db40ebd9ec
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||||||||
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公開日 | 2025-03-27 | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | 回復期リハビリテーション病棟に入院した 脳血管疾患患者の転帰先に影響する因子の検討 | |||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
主題Scheme | Other | |||||||||||
主題 | 回復期リハビリテーション病棟 | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
主題Scheme | Other | |||||||||||
主題 | 脳血管疾患患者 | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
主題Scheme | Other | |||||||||||
主題 | 自宅退院 | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
主題Scheme | Other | |||||||||||
主題 | 入院時家屋訪問 | |||||||||||
キーワード | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
主題Scheme | Other | |||||||||||
主題 | FIM | |||||||||||
資源タイプ | ||||||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||||||||
資源タイプ | article | |||||||||||
著者 |
近藤 颯人
× 近藤 颯人
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抄録 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||||||
内容記述 | 【背景と目的】 病院では2016 年度の診療報酬改定により実績指数が導入、施設基準には在宅復帰率も含まれ、回復期リハビリテーション病棟から在宅復帰を目指すことは重要な責務である。また、多職種チームがリハビリテーション診療を実施することでActivities of Daily Living(ADL)が有意に向上するとされ、脳血管疾患患者に対して入院初期よりリハビリテーション実施計画策定における目標を家族と共有することはアウトカムの改善に有用であると考えられる。一方で、脳卒中高齢患者は入院時のFIM 自立度に加えて病前の生活環境が自宅退院の予測因子であるとされ、自宅退院には家屋情報の収集が重要であると考えられるが、入院時家屋訪問の実施を含めて転帰先を検討した研究報告は少ない。 本研究は自宅退院患者の特徴を早期より包括的に捉え、効果的なリハビリテーションプログラムの提供に繋げることを目的に、脳血管疾患患者の転帰先に影響する因子を入院時データから調査した。 【対象と方法】 研究対象は2019 年12 月~ 2022 年11 月の期間に入院した脳血管疾患患者850 人のうち、初回発症の脳出血または脳梗塞で入院した65 歳以上の患者とし、最終解析対象は212 人であった。 対象者212 人(79.0 ± 7.1 歳)を転帰先により、自宅群87 人(77.6 ± 7.2 歳)と非自宅群125 人(80.0 ± 6.9 歳)に分類、入院時に聴取および評価する各項目のうち、入院時の家屋訪問の有無に加え、患者背景・疾患内訳・身体指標・栄養指標・嚥下指標・ADL 指標を収集、両群間において比較検討を行った。統計学的検討は有意水準を5%未満とし、自宅群と非自宅群の2 群比較による単変量解析を実施後、多変量解析で自宅退院の独立関連因子を調査した。 【結果と考察】 自宅群は非自宅群と比較し、年齢が若く、回復期病棟入院までの期間も短かった。また、入院時に家屋訪問を実施した患者の76% は自宅退院していた。身体指標では握力や下腿周径、栄養指標では栄養スクリーニングツールが自宅群で有意に高かった。ADL 指標では自宅群でFIM の合計点が17 点高かった。二項ロジスティック回帰分析の結果、入院時の家屋訪問OR:2.79(95%CI:1.01-7.68)と入院時FIM 運動項目の合計点OR:1.05(95%CI:1.00-1.10)が自宅退院の独立関連因子として選択された。家屋訪問は患者の再転倒リスク軽減や生活参加の増加など、多様な効果が期待されている。入院時に家屋訪問を実施することで、療法士は入院早期から自宅退院を想定した動作練習が実施できるほか、家族側も患者の自宅での生活場面や生活動線の具体的な想起が可能となることが考えられる。本研究では38 人の患者に家屋訪問を実施したところ、実施者の76% にあたる29 人が自宅退院の目標を達成し、入院時家屋訪問は自宅退院に寄与する介入の一つである可能性が示唆された。初発の脳卒中高齢者における入院時FIM は自宅退院の予測因子であり、本研究において入院時のADL 全般に非自宅群は運動FIM が1 ~ 2 点で全介助~最大介助が必要であったのに対し、自宅群は3 ~ 4 点で一部介助~軽介助と介助量は少なく、先行研究を支持する結果となった。リハビリテーション介入による身体機能や動作能力の向上が退院時ADL に直結する一方で、入院時に脳卒中患者が有する身体機能の評価も同様に重要であることが示唆された。 【結論】 回復期リハビリテーション病棟に入院した脳血管疾患患者の自宅退院には、入院時の家屋訪問と入院時FIM 運動項目の合計点が関連しており、入院時に自宅退院を目標として家屋訪問による情報収集を行い、高いADL 能力を有する脳血管疾患患者は、回復期リハビリテーション病棟から自宅退院に至る可能性が高いことが示唆された。 |
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言語 | ja | |||||||||||
学位名 | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
学位名 | 修士 | |||||||||||
bibliographic_information |
ja : 大阪河﨑リハビリテーション大学大学院年報 巻 3, p. 64-73, ページ数 10, 発行日 2025-03-26 |